こんばんは
鍛治本です。
昨年末の自劇団での公演が終わった翌日から、本格的に2月下旬に本番がある公演の稽古に参加した。
『ズベズダ-荒野より宙へ-』
ソビエトの月を目指した宇宙開発のお話。
ちらちらこちらでも書いているから、なんとなく知っている方もいらっしゃるかもしれないけど、2時間のお芝居の3部作で構成されている。
そのために通常の舞台の稽古期間より少し長めになっている(通常は4週間ぐらい)
1部は、第二次世界大戦直後、その当時世界最高レベルのロケット技術を持っていたドイツからロケット工学者たちを連れてきて、ドイツの弾道ロケットV2号機の再現と国産化に挑む。
2部。世界初の人工衛星打ち上げに成功して波に乗る。そこからアメリカとの激しい宇宙開発レースが始まる。
3部では、アメリカのNASAに少しずつ遅れをとり、焦りながらもがく、そしてそこから先どうなっていくのか。
というお話。
お仕事ものであり、歴史物であるけど、一番はその激動の渦中にいる人間。人間ドラマ。
で、なんせ6時間分のあるので、慌ただしい。
取っ替え引っ替えバタバタと稽古している。
そして今日は第一部の通し稽古だった。
バッサバッサと出ハケや段取りを決めて、少しずつシーンを固めつつ、他の部に浮気(どれも本気!)しながらやってきたが、その間にも役者それぞれの中で熟成されつつあるものがあるみたい。
お芝居の稽古って不思議。もう20年近くやってるけど。
作っては壊し、整理してはぐちゃぐちゃにする。その繰り返し。
そうしているうちに、目に見えない何かが身体の中に蓄積していく。
見えていなかった景色が朧げながら見えてくる。
霧が濃くかかったジャングルの中を探検しているようなもの。
同じ場所をぐるぐるしているのか、前に進んでいるのか。
ともかく、苦しくも楽しい稽古が続いています。
パラドックス定数
『ズベズダ-荒野より宙へ-』
2025年2/20(木)~3/2(日)
@ザ・ポケット
作・演出
野木萌葱
出演
植村宏司 神農直隆 酒巻誉洋
大柿友哉 渡辺芳博 松本寛子
前園あかり 鍛治本大樹 岡本篤
谷仲恵輔 今里真