待ち合わせ場所

おはようございます
鍛治本です。

「成井豊と梅棒のマリアージュ」踊って踊って、大きな声出して、汗かいて、動いて踊って、と二つの稽古場を行ったり来たりして、てんてこ舞いしている。

頭の中で若干のパニックを起こしながらも、僕個人的には久しぶりのサンシャイン劇場に立つイメージを膨らませながらワクワクしている。

オンラインと劇場

コロナが襲来して、劇場が一時全面閉鎖されて、僕らは休業を余儀なくされました。

でも、そのお陰というか、怪我の功名というか、オンラインで多くの人に気軽に見てもらう術も開拓できて、悪いことばかりじゃない。

「こうあるべき」みたいなものを取っ払って何かを表現して伝えていくのが演劇だと思っているので、その流れは個人的には大歓迎。

ただ、オンラインエンタメが、劇場公演の代替手段だと思っているとただのスケールダウンだし、
僕が参加させてもらった劇団ノーミーツの快進撃を「劇場に足を運んでもらういいきっかけ」とか言ってるお偉いさんを見ると、「ふざけんじゃないわよ！全く別物だわ！オンラインでしかやれない面白を追求してんだから！」と憤慨したりもした（ノーミーツのメンバーは気のいい人ばっかりだからそんなこと言ってないよ！くれぐれも言ってるのは劇団員でもない私でゲス）

つまり、劇場公演も再会しつつある今、エンタメの選択肢がさらに広がった今、劇場公演を見る価値はなんなのか（答えはひとつじゃないけれども）ちゃんと考えて、お客さんとなって欲しい人たちに魅力的に訴求してかなきゃダメだと思っている。

僕は劇場で育ったので劇場が大好き。
だけど、劇場に人生で一度もきたことない人の方が圧倒的に多いし、そういう皆さんに「劇場に行ってみようかな」と思ってもらうのはめちゃくちゃハードルが高いことなんだと気を引き締めなきゃいけない。

劇場に行く意味

劇場で演劇をみるのは良い。
だけど、それをどう伝えるか。

車の本来の目的は「楽に早く人や物を遠くまで運ぶ。」だけど、
クルマのCMで「このクルマは楽に人や物を遠くまで運ぶことができます」って言わないよね。。

だから、家族の大切な思い出が作れるとか、ライフスタイルに合わせたおしゃれな使い方ができるとか、ビッグなダディーになれるとか、本来の目的じゃない価値を乗っけて（クルマだけに）、広告されてるんだよねーえ（語尾）
多分だけど、車をクルマってわざわざ1文字のものを3文字使ってカタカナ表記にするのも、本来の人や物を運ぶ道具との差別化じゃないかしら（語尾乱れてんぞ）

さて劇場での演劇公演は？

「やっぱり生はいい」

それは確かにそう。
でもオンラインでも生配信であればライブ感は共有可能だ。

僕が今のところ言葉にするとしたら、
劇場での演劇公演は「見るじゃなくて、『逢いにいく』」だ。

画面をオンにしたらすぐに自宅から見られるオンラインと違って、劇場へは時間とお金をかけて、物理的に行かなければいけない。

でも、愛しい人とビデオ通話してたら、余計直接逢いたくなっちゃうように、役者に直接逢いに行きたくなる。
劇場はそんな場所でありたい。

もちろんお客さん同士の逢う場所でもある。
今はコロナで、おしゃべりができないだろうけど、あの人元気かなと思っていた観劇仲間に劇場で会えたらやっぱり嬉しい。

劇場をみんなの待ち合わせ場所にしたい。

そのために、僕らは、今日も頑張って稽古します。
ステキな待ち合わせ場所になれますように。

いつでも待ってます。

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◯次回出演