おはようございます
鍛治本です。
1月30日に、劇作家、演出家、役者の本田誠人さんが亡くなられました。
膵臓癌でした。
本田さんは、僕の出身地、宮崎県延岡市の先輩で、ペテカンという劇団をやられていました。
東京に来てから舞台を始めた僕は、宮崎県のしかも延岡市の先輩で舞台をやっている先輩がいることを最初は知らなかったんですが、段々と人づてに同郷の先輩がいるらしいと聞くように。
そのうちに、とあるCMの撮影でペテカンの劇団員の皆さんとご一緒することがあり、本田さんご本人ともSNSでやりとりするようになりました。
ある時、突然「今から電話してもいいですか?」と連絡が来ます。
家の近所の飲み屋に居た僕は「はい!」と返事して、店の外で電話を待ちました。ちょっと緊張しながら。
Twitterで見る本田さんはいつもニコニコ、作品もコミカルでハートフル。
でも、本当はめちゃくちゃ怖い。みたいなことは十分にありうる訳です。
電話がすぐにかかって来ました。
僕「も、もしもし……」
アルコールが入ってることもバレる訳にはいきません。
「あ!もしもし〜!かじもっちゃん?どもども本田です〜!今、なんしよっと??」
突然の宮崎県弁。
そして電話でも分かるくらいにニコニコです。
「えっと、、ご、ご飯を食べてました」
あくまで飲んでることを誤魔化す往生際の悪さです。
その電話のことは、とっても思い出深く残ってます。
僕の緊張をほぐそうと宮崎弁で喋ってくれたこと。ずっと笑ってたこと。
仕事を一緒にやろうね、と誘ってくれて、その時は、結局、タイミングなんかの問題で実現しなかったけど、大好きな先輩になりました。
本田さんの周りには常に「楽しいこと」が溢れていました。
地元を大事にして、家族をとっても愛していて、演劇や楽しいことが大好きで。
病気になってからも、それは変わりませんでした。最後の最後まで。
一緒に楽しいもの作りたかったな。
本田さん、ひとまず僕はこっちで楽しいもの作り続けますんで、あっちで待ってて下さいね!