はじめては大変でした

こんばんは
続く続く詐欺鍛治本です。

(続く)って書いておきながら、続きを書いてませんでした……。
こちらの続きです。

はじめてのアニメ収録当日、それはそれは緊張しながら現場に入った。

収録スタート。
テストがあり本番だ。
空いているマイクを探しながら、ペーパーノイズに気をつけながら、心音がマイクに入ってしまうんじゃないかっていうぐらいバクバクしていた。

その日のセリフはたしか、3つぐらいだったと思う。
結果、全滅。1つもOKをもらえなかった。

普通だったら、一人スタジオに居残り、OKが出るまで収録をし直すのだけど、その日、僕は夜に舞台の本番があってスタジオを出なければいけない時間が決まっていた。

翌週に録り直しが決まった。

つまり僕は、はじめてのアニメ収録で、1つもOKを出さないままスタジオを出た男ということになる。

その後も、なかなかOKが出ず、居残ってスタッフの皆さんにお付き合い頂き、収録する日々は続いた。
一人で2時間以上録り直したこともある。
本当に情けなく収録日が来るのが憂鬱だった時もある。

でも、今ならわかる。
そんなにとことん付き合ってもらえることがどんなに幸せなことか。

演劇を始めた時も、不器用すぎてできないことの連続だった。

少しづつ腐らずに成長するしかないと、おっさんは今でも思っている。

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